『なぜ「戦略」で差がつくのか。』の書評・レビューと音部大輔氏のプロフィール

ビジネス書

ビジネスの現場には「戦略」があふれている。ついでに書店にもインターネットの世界にも「戦略」と名のつく本や記事があふれている。向学心のあるビジネスパーソンなら、その多くに目を通していることでしょう。

 

では、「戦略」をくっきりはっきり定義することはできますか?あるいは、戦略について書かれた書籍やネット記事に、その定義が明確化されていたでしょうか?それらをたくさん読んでも、わかったような気にはなるけど、心の奥底にモヤモヤが残ってはいないでしょうか?

 

そんなときにオススメなのが、今回ご紹介する『なぜ「戦略」で差がつくのか。』(音部大輔著)です。みなさんの目からウロコが落ちること請け合いです。

 

たった2つの要素さえ押さえればいい!名だたる企業のマーケティング部門を指揮してきた著者、音部大輔氏のプロフィールとともに、『なぜ「戦略」で差がつくのか。』の書評レビューをお届けします。

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『なぜ「戦略」で差がつくのか。―戦略思考でマーケティングは強くなる』の書評・レビュー

まずは『なぜ「戦略」で差がつくのか。―戦略思考でマーケティングは強くなる』の書評・レビューですが、本書を読んでようやく溜飲が下がったような気がしました。なぜなら、チャプター1で戦略の定義を明らかにしてくれていたから!

 

これまで多数のビジネス書を読み、戦略の重要性については重々承知していたつもりでしたが、なぜかずっとモヤモヤした気持ちを抱えていました。その理由は、戦略というものの説明が人それぞれ微妙に違っていて、核となるモノサシをもつことができなかったからです。

 

戦略とは「計画」なのか、「目的」なのか、「ヴィジョンや理念」なのか、はたまた「方針」なのか。いっそ誰かがバシッと「これだ!」と定義してくれたらスッキリするのに・・・そんな不満を抱えている人はわたしだけではないはずです。

 

この疑問をきれいさっぱり解消してくれたのが、本書「なぜ『戦略』で差がつくのか。」です。

 

では、問題の「戦略」とは何なのでしょうか?

 

著者は、戦略とは「目的達成のための資源利用の指針」だと定義しています。達成すべき目的があるからこそ戦略が必要なのであって、目的がなければそもそも戦略は必要ないということです。当たり前のことをいっているようなのですが、この点が曖昧になっている上司が世の中には大勢いるのではないでしょうか。

 

ビジネスの現場では、いわゆる「戦略」が社会情勢や社内の諸事情などによって変更になることがあります。本書を読むまではさして疑問にも思わなかったのですが、場合によってはこれがとてもおかしな事態だということがわかります。

 

前述した戦略の定義のなかに「資源」というワードが登場しましたが、「目的」と合わせてとても重要なキーワードになります。目的の変更以外に戦略が変わる原因は、この「資源」しかないからです。つまり、「目的」と「資源」に変更がない限りにおいては「戦略」は安易に変更してはいけないということです。

 

詳細はぜひ「なぜ『戦略』で差がつくのか。」を読んでください。これを読めば、自社あるいは自部門の戦略の立て方が正しいかどうか判断できるようになるでしょう。そして、正しく戦略を立てることができれば、あとは粛々と実行するのみです。

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音部大輔氏のプロフィール 〜P&Gジャパンを経て日産自動車や資生堂でも活躍〜

最後に、音部大輔氏のプロフィールをご紹介します。

 

音部大輔氏は関西学院大学商学部を卒業後、プロクター・アンド・ギャンブル・ジャパンのマーケティング本部に入社し、17年間在籍。その間にアリエールやファブリーズ、アテント、パンパースなど、有名ブランドのマネジメントを担当。その後、ザ・プロクター・アンド・ギャンブル・カンパニー(米国)でのディレクター職を経て、ダノンジャパン、ユニリーバ・ジャパン、日産自動車資生堂でマーケティング部門の責任者を歴任。ブランドマネジメントやマーケティング組織の育成に携わる。

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