【書評・感想】道ひらく、海わたる 大谷翔平の素顔

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「たった一度きりの人生。何かしらチャレンジングなことをやってみたい──」

 

誰しも一度はエキサイティングな自分の未来を想像してみたことがあるでしょう。しかし、実際にチャレンジングなゴールに向かって一歩足を踏み出した人は少ないのではないでしょうか。

 

人は変化に敏感です。特にその変化が大きければ大きいほど恐怖心を抱きます。自分自身が変わってしまうことにためらい、結局のところ実行に移さないまま時間だけが過ぎていくのです。

 

それでもなお新たな自分を諦められない人に、本書『道ひらく、海わたる 大谷翔平の素顔』(佐々木亨著)をおすすめします。

 

『道ひらく、海わたる 大谷翔平の素顔』の書評・感想

まずは『道ひらく、海わたる 大谷翔平の素顔』の書評です。

 

本書の著者、スポーツライターの佐々木亨氏は、花巻東高校時代から大谷翔平を見続けてきたと言います。大谷翔平の考え方や生き方、感性だけでなく、彼を取り巻く人たちや環境に至るまでを取材して執筆されているため、大谷翔平という人がかなり立体的に臨場感をもって感じることができるでしょう。

 

大谷翔平は高校時代にすでにメジャーへの挑戦という夢を持っていました。実際に海を渡ったのは23歳の時でしたが、周囲に何を言われても「メジャー挑戦」という自分の夢を実現する芯の強さを見て取れます。挑戦するかどうかは自分が決断することであり、決して他人に決めさせていいものではないのだということを読者は学ぶでしょう。

 

メジャーへの挑戦、そして二刀流への挑戦に至る大谷翔平の価値観や姿勢は、きっと読む人を勇気付けてくれるはずです。大きな挑戦であるほど茨の道となるでしょうが、それを望むなら決して進めない道ではないし、努力はいくらでもできるのです。

 

大きな夢を持つすべての人の道しるべとなる一冊です。

 

次に『道ひらく、海わたる 大谷翔平の素顔』の感想です。

 

実は、これまで私は何かと理由をつけて大きな変化を自分にもたらすものを避けてきました。本当は実現したい夢はあるけれど、根底から自分の人生を変えてしまうほどの変化に恐れをなし、クリエイティブな言い訳を自分に言い聞かせてきたわけです。

 

ですが、本書『道ひらく、海わたる 大谷翔平の素顔』に出会って、一歩踏み出す勇気をもらい、実行に移すことができました。子どもの頃からの夢に向かって人生が前進していることが今でも不思議なくらいです。

 

正直なところ、野球にはまったく興味はなかったのですが、大谷翔平という人の価値観や生き方に刺激を受け、手元に置くべき一冊となりました。多くの人にぜひ読んでもらいたいと思います。

 

『道ひらく、海わたる 大谷翔平の素顔』の要約

道ひらく、海わたる 大谷翔平の素顔』の内容を簡単に要約してご紹介しましょう。

 

まずアメリカのメジャー球団、アナハイム・エンゼルスに入団した当時の話では、なんと入団交渉から決断を下すまでたったの2週間だったこと、そして大谷翔平の判断基準やものの考え方を知ることができます。

 

メジャーに行くとなると相当のお金が動くことになりますが、そんなことには目もくれません。大谷翔平という人を突き動かしていたのは「誰もやったことのないことをやりたい」という気持ちでした。

 

だから、結果よりチャレンジするプロセスの方に価値を見出していたし、それが楽しくて仕方ないと感じる、それが大谷翔平という人なのです。成功するか失敗するかなんて二の次なんです。こうした生き方を軸として、大谷翔平の学生時代、北海道日本ハムファイターズメージャー挑戦、そして「二刀流」への挑戦について描かれています。

 

非常にまっすぐに素直に成長した大谷翔平の生き方は読む人の心に寄り添い後押ししてくれるに違いありませんが、彼を育てた両親、家族、監督、周囲の人々の接し方なども教育という観点でとても参考になります。

 

佐々木亨氏の経歴

佐々木亨氏の経歴を簡単にご紹介します。

 

1974年岩手県生まれ。スポーツライター。雑誌編集者を経て独立し、著書には下記のものがあります。野球をメインフィールドとして活動するなかで、大谷翔平選手を花巻東高校時代から取材し続けてきました。

 

『あきらめない街、石巻 その力に俺たちはなる』(ベースボール・マガジン社)

『横浜vs.PL学園 松坂大輔と戦った男たちは今』(朝日文庫)

『甲子園 歴史を変えた9試合』(小学館)

『甲子園 激闘の記憶』(ベースボール・マガジン社)

『王者の魂』(日刊スポーツ出版社)など

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