【書評・感想】組織にいながら、自由に働く。

ビジネス書

毎日決まった時間に会社に行って帰ってくる生活に飽き飽きしている人がいたら、組織にいながら、自由に働く。』(仲山進也著)は人生を加速させる起爆剤になるかもしれません。

 

本書『組織にいながら、自由に働く。』の著者である仲山進也氏は、とてもユニークな経歴の持ち主です。楽天の正社員なのに兼業OKで勤怠は自由。自ら会社経営もしています。本当にうらやましいほど自由な働き方です。

 

いったいなぜこんな働き方が可能なのか。気になりませんか?日本の労働市場で働き方が見直されているいま、自分の生き方も含めた働き方改革に着手してみてはどうでしょうか。

 

『組織にいながら、自由に働く。』の書評・感想

まずは『組織にいながら、自由に働く。』の書評です。

 

著者・仲山進也氏の経歴は、あまりにも常識から逸脱していて別世界の話に見えてしまいます。自分にはとても真似できない特別な人にだけ許される働き方なのではないかと思ってしまうからです。

 

ですが、本書組織にいながら、自由に働く。』を読めば、そんな不安は消え去り、かわりに自分の未来に対するワクワク感がわいてくるはずです。そこには著者が体系立ててまとめた自由に働くための方法論「加減乗除の法則」が、著者の実体験を交えて解説してあります。なかでも仕事の選別基準のポイントである「やりたい」「得意」「利他的価値」は自分の生き方の指標にもなり得ます。

 

「加減乗除の法則」にしたがってステージを段階的に進んでいくことで、自分がしたい仕事を自分が望む生き方の中で実現できる。まさに「自由な働き方」の指南書と言える一冊です。

 

次に『組織にいながら、自由に働く。』の感想です。

 

本書を読んで一番共感した部分は「減」のステージに書いてありました。それは「他人に言われて『○○しなければならない』と考えているようでは自由とは言えない」という言葉です。自分がやりたいことをやっているなら、他人に言われて「○○しなければならない」などと義務的な感情は芽生えないでしょう。むしろ「○○したい」と思うはずです。

 

「自由な働き方」とは、単に勤怠自由で好きな時間に仕事ができるというだけではありません。自分の価値観も反映させた、いわば生き方そのものなんだと感じました。仕事は人生の大部分を占める重要な要素ですから、心からやっていてよかったと思える仕事、そして自分が納得のいく働き方をしたいですよね。

 

『組織にいながら、自由に働く。』の要約

組織にいながら、自由に働く。』の内容を簡単に要約してご紹介しましょう。

 

著者・仲山進也氏は「自由な働き方」を実現するためのステージを4つに分けています。それが「加減乗除の法則」であり、4つのステージとは「加」「減」「乗」「除」です。

 

このステージは「加」から始まって段階的にステップアップしながら「除」の最終ステージに向かって上っていきます。つまり「除」が「自由な働き方」の理想形というわけです。

 

最終ステージまで行き着くにはそれ相応の時間が必要になりますが、その段階まで進めば様々なプロジェクトを同時進行させ、なおかつ自分の強みに磨きがかかるような働き方ができるようになります。

 

仲山進也氏の経歴

仲山進也氏の経歴を簡単にご紹介します。

 

1973年北海道生まれ。慶應義塾大学法学部法律学科を卒業後、シャープを経て、1999年に社員約20名の楽天へ転職します。初代ECコンサルタントにして楽天市場の最古参スタッフです。

2000年、楽天市場出店者が互いに学び合える場として「楽天大学」が設立され、Eコマースのみならず、チームづくりや理念づくりまで幅広く支援しています。楽天大学の学長を務めています。

2004年にヴィッセル神戸の経営に参画。

2007年に楽天で唯一のフェロー風正社員(兼業自由・勤怠自由)となります。

2008年、自らの会社である仲山考材株式会社を設立し、代表取締役に就任。

2016~2017年にかけて横浜F・マリノスとスタッフとしてプロ契約を締結。

 

主な著書に『今いるメンバーで「大金星」を挙げるチームの法則──『ジャイアントキリング』の流儀』(講談社)、『あのお店はなぜ消耗戦を抜け出せたのか』、『あの会社はなぜ「違い」を生み出し続けられるのか』(宣伝会議)などがあります。

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